玩具修理者 (2001)
■CAST
田中麗奈、忍成修吾、麿赤兒、姿月あさと、大平奈津美
美輪明宏(声)
■STAFF
監督:はくぶん 脚本:相良敦子/はくぶん
製作総指揮:奥山和由 原作:小林泰三
■STORY
アンティーク・トイが並ぶおもちゃ屋で働く少年(忍成修吾)は、その中でも、古いブリキのおもちゃに強い愛着を持っていた。
その店にサングラスをかけた若い女性(田中麗奈)が現れる。
少年はいつものように、大好きなブリキのおもちゃの説明を彼女に始めた。
「このスモーキング・ロボットには特に愛着があるんです。」
彼女はそれを聞いた後、おもちゃにまつわる自分の不思議な思い出を静かに語り始めた。
小さな時に、子供たちだけが知っていた、何でも直してくれる玩具修理者の話。
森の奥にいたその人を、子供達は「ようぐそうとほうとふ」と呼んでいた。
男なのか女なのか、日本人なのかそうでないのか、姿を見た者は誰もいない。
一つだけ確かなのは、「ようぐそうとほうとふ」のところに壊れたものを持っていくと、必ず何でもなおしてくれるということ。
ブリキのおもちゃ、テレビゲーム、ぬいぐるみ、飼っていた猫さえも…
子供達はみんな「ようぐそうとほうとふ」の所へ行った。
自分の大切なモノをなおしてもらうために。自分の大切なものを、より大事にするために。
夢とも現実ともつかない、その話は幻想にすぎないのだろうか。
機械なら直せても、生き物はなおせない?機械と生き物の境界はナニ?
少年に問いかける女性。少年は人間には「ココロ」がある、と答えた。
女性はさらに話を続けた。それは少年にとって意外な展開をみせていくのであった…
■IMPRESSIONS
主演は田中麗奈ちゃんですが、彼女が思い出を語る設定なので、ホントの主演は少女時代役の大平奈津美ちゃんだと思います。ドラマなどで演技の上手さは実証されていますが、この映画では更にしっかりとした演技を見せてくれています。
原作は第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。うちにはホラー小説好きが1名いますので、簡単にストーリーを聞いていたのですが、出演者が違う人達だったら観る気にはならなかったかもしれません。
「ようぐそうとほうとふ」はおもちゃや生き物、何でも直してくれるけど、お願いしたことしかやってくれない。直しかたは、一旦すべての部品をバラバラにして、人形は髪の一本一本までバラバラに。そしていくつか一緒に直すから、部品が時々入れ替わる・・・
これだけでも、かなりコワイお話ですが、想像力を掻き立てられるというか、もしかしてこうなっちゃうの?ってことはこうなるのかも・・・
というように、どんどん恐ろしい事を考えてしまって何度もゾーっとさせられました。忍成くんを起用したのは正解!彼の整っているけど一種無機質な人形のような顔は、まさに適役です。そして麗奈ちゃんもこのUPの為に選んだのね!?と妙に納得してしまいました。
映像は幻想的で、ホラーの苦手な人でもOKだと思います。
■MARKING
★★★