ハッシュ！ (2002)

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■ＣＡＳＴ

田辺誠一、高橋和也、片岡礼子、秋野暢子、冨士眞奈美、光石 研、つぐみ、沢木 哲、斉藤洋介、深浦加奈子、岩松 了、寺田 農　他

  

■ＳＴＡＦＦ

監督/原作/脚本：橋口亮輔　　　音楽：ボビー・マクファーリン

  

■ＳＴＯＲＹ

見ず知らずの３人を偶然が結びつける。

ペットショップで働く長谷直也（高橋和也）は気ままなゲイライフを送りながらも、人生に何か物足りなさを感じていた。

土木研究所で働く栗田勝裕（田辺誠一）はゲイであることを隠している。同僚の永田エミ（つぐみ）に好意を寄せられるが、それさえ拒めない優柔不断な自分を情けなく思っている。

歯科技工士の藤倉朝子（片岡礼子）は人との関わりを諦めたような生活を送っていた。好きでもない男と寝ては空っぽの気持ちをごまかすのだった。

行きつけの店で知り合った直也と勝裕は付き合いはじめるが、偶然出会った朝子の出現で、彼らの、平穏にいくかに見えた関係が揺れ動きはじめる。

朝子は勝裕がゲイだと知った上で、ある相談を持ちかけた。「結婚とか付き合うとかではなく、子供が欲しいの。」と。朝子の決意は、直也と勝裕、そしてそれぞれの家族の心に大きな波紋を起こしていく。その中で３人は自らの人生をどう選びとっていくか、決断するときを迎えていた。

  

■ＩＭＰＲＥＳＳＩＯＮＳ

橋口監督の映画を観たのはこれで３本目ですが、どれもかなり好きだったりします。監督自身ゲイだということをカミングアウトされているので、ストーリーもサバサバしてて観るほうもあっけらかんと受け入れられる感じですね。どれもよくよく考えるとすごく重ーいテーマなんですが、ちょっとしたセリフや演出でそこのところがあっさり仕上がっているんですね。

今回、元男闘呼組の高橋和也さんと田辺誠一さんという意外な組み合わせでしたが、この２人のやり取りが面白い！直也のほうは別に隠すこともなく生活しているのに対し、勝裕のほうは兄弟や職場でもゲイであることを隠しているので、同僚の女性に一方的に言い寄られてしまったり。またきちんと断れない事を直也に叱られたりと、ちょっと情けないところが可愛かったりもするんですけどね。それにしても高橋和也さん、これだけ観たら絶対私生活でもゲイだと思いこんでしまうな〜すご〜く自然だし。勝裕を見るときの目なんかもホンモノっぽいです。ちょっと女っぽい仕草にムズムズしちゃいました。

そして、片岡礼子さん。彼女は同じ橋口監督の「二十歳の微熱」でデビューしたんですけど、その後いろいろな映画に出演して高い評価を得ていますね。去年は病気になって手術を受けたり、大変でしたが最近復帰されたようですね。こういう雰囲気の女優さん、大好きなのでこれからも頑張って欲しいです。

ゲイ２人の仲に入り込んでくる朝子はかなり非常識な女なのにもかかわらず何故かイヤミがないんです。さっぱりしてるっていうか、媚びたところがないのがいいですね。でも実際には「朝子って女友達できないだろうな〜」ってタイプな気がします。

朝子の突飛な相談に振り回される２人も、だんだんペースに乗せられて３人仲良く話したり買い物したりと楽しそう。でも結局それぞれの家族も巻き込んで揉めることになってしまうんですが、結末は私的には納得、ですね。

  

■ＭＡＲＫＩＮＧ

★★★★