京マリーゴールド (2001)


CAST

田中麗奈、小澤征悦、斉藤陽一郎、小林沙世子、螢長曽我部蓉子、石田ひかり、寺尾 聰、樹木希林、三輪明日美辻脩人、康すおん、井川修司、渡辺香奈、小野麻亜矢、JACK WOODYARD、菅原香織

  

STAFF

監督/脚本:市川 準   原作:林真理子

主題歌:「ラヴ・イズ・モア・ザン・ディス」 スーザン・オズボーン

劇中歌:「カゼドケイ」 螢

  

STORY

サーキット場でのデートを最後に、21歳のエリコ(田中麗奈)はつきあっていた彼と別れた。「さびしくなんてないわよ。ひとりでいるのけっこう好きだから」彼の手前そんなふうに強がってはみたものの、恋人のいない毎日は、やっぱりむなしい。真っ黒になりながら街中を走り回るバイク便からきれいなオフィスでの優雅な事務に仕事を180度変えてみても、オシャレな代官山や表参道であれこれ目移りしながらショッピングしてみても、退屈なのは変わらない。

そんな風に空虚さと物足りなさをもてあましながら暮らしていたエリコに、久しぶりに恋の予感が訪れた。エリートサラリーマンとの合コンで出会ったタムラ
(小澤征悦)だ。せっかくの合コンだというのに無口で、カラオケではいきなり真剣に演歌を歌ってしまうタムラ。その不器用でちょっとヘンなところがエリコはすごく気になった。数日後、エリコはデートに誘うと、タムラは喜んで応じた。ところが恵比寿の写真美術館でのデートの最中、タムラはさりげなくショッキングな事実をエリコに告げる。「恋人はいるよ。今アメリカに留学中なんだ」気の強いエリコはとっさに「恋人がいる人を誘ったりして悪かったわ」などと平静を装ったが、”それならなんで携帯の番号を教えてくれたわけ?デートに来るわけ?”と心の中では愕然とする。タムラの悪気のなさに余計にショックを受けて呆然としながら帰ると、家では母の律子(樹木希林)がアトリエで彫刻を作っていた。「作っているとね、途中で必ず見えなくなるときがあるのよね・・・」という律子の言葉に、エリコは何も見えない自分の心の中を思わずのぞきこんだ。

このこと以来タムラのことはあきらめかけていたのに、数日後またエリコに運命のいたずらがおこってしまった。下北沢の小劇場で、偶然タムラと再会したのだ。無邪気に笑いながら芝居を見るタムラを見るうちに、エリコは自分の本当の気持ちに気づく。「やっぱり彼が好きだ」そう思うと、タムラに彼女がいることなどは、気にならなくなった。そしてまた二人はデートするようになった。休日の静かな駒沢公園、懐かしい風情の深川不動、西麻布のおしゃれなバー・・・。さまざまな表情を持つ東京中を歩きながらいろんな話をしてお互いのことを深く知るにつれ、タムラを想う気持ちをおさえきれなくなったエリコ。ある時、思いあまったエリコはとうとうタムラに告げてしまう。「彼女がアメリカから帰ってくるまでの1年間の間だけでいいから、わたしとつき合って」それがどんなにつらいことになるかも考えずに・・・。

1年だけという期間限定、しかも彼女の影がちらちらと見えるような不安定な関係でも、ふたりで過ごす時間はエリコにとってはとても楽しく貴重なものだった。しかし残り時間は確実にすくなくなっていく。タムラの存在はエリコのなかでどんどん大きくなってくるのに、タムラは二人の女の間でゆれるそぶりもなく淡々と毎日を過ごしている。彼が自分のものにならない、彼の心が見えないということが、こんなにつらいなんて。思い通りにならない恋に疲れたエリコは、庭を眺めながら、実を結んで1年で枯れるフレンチマリーゴールドに、自分のむなしく刹那的な1年間の恋を重ね合わせて切なく思うのだった。

それでもあきらめきれないエリコは、あくまで彼女と別れようとしない頑ななタムラと不毛な会話を繰り返し、疲れ果ててボロボロになっていた。そんなとき、エリコのもとに中学の先輩・宮下
(斉藤陽一郎)から1本のビデオテープが届く。何気なく見たそのビデオの中には、数ヶ月前にエリコが出演した野球用品のCMが入っていた。映っているのは、タムラと出会う前の、芸妓姿で力いっぱいボールを投げている元気な自分。それを見るうち、エリコの中で何かが変わった。エリコはようやく決心しようとしていた・・・。

  

IMPRESSIONS

田中麗奈ちゃん、どんどんオトナになって行くな〜としみじみ思いました。いつまでも”なっちゃん”のままじゃないんだもんね。
彼女がいる男との期間限定の付き合い。現実的には私には考えられないことだけど、この映画の中のエリコの気持ちは何だか漠然と理解できる気がしました。でも、タムラは何故悪びれることもなく、エリコの気持ちを受け入れて付き合ったり出来るのか?そういう奴って結構いるんだろうな〜なんて思っていたら、最後は意外などんでん返しが待っていました。バカだな、タムラ。でもちょっぴりタムラがかわいそうだったな。私が好きなシーンは宮下センパイが送ってくれたCMのテープを見ているところ。野球のボールを次から次へと様々な人達がキャッチしてはまた次の人(場所)へと、投げていく。テンポの良さと見ているエリコの表情がすごく良くて、また元気になれるね!って思ったら、悲しい訳でもないのに涙が出てしまって・・・自覚症状は無いけどやっぱり田中麗奈ちゃん、好きなんだね私。
センパイ役の斉藤陽一郎さんは「EUREKA」でも印象に残る演技でしたけど、割と好きな役者さんです。

  

MARKING

★★★★

 

 

  


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